レザーにも色々ある?フェイク、シンセティック、ヴィーガン等、それぞれの違いを解説!

レザー製品というのは、使えば使うほど味が出てきて愛着がわくもの。長年使い込んだものは、何物にも代えがたい唯一無二の相棒になることでしょう。

しかし、ひとくちに「レザー」と言っても、その種類はさまざまです。種類によって長短所もさまざまで、中には長年の使用に耐えられず劣化してしまうものも存在します。そのため、製品を選ぶ際にはレザーの種類にも気を配る必要があります。

そこで今回は、市販品に多く使われるレザーの種類についてご紹介します。こちらを参考に、ぜひ自分に合ったレザー製品を見つけてください。

天然皮革・本革(リアルレザー)とは?

レザーと言ってまず頭に浮かぶのは、動物の皮を使ったものですね。動物の皮は天然由来の材料なので、このようなレザーを「天然皮革」、あるいは本物の革を短縮して「本革」、英語では「Real Leather(リアルレザー)」と呼んでいます。

製品にする際、動物の皮はそのままだと腐って劣化してしまうので、「鞣し(なめし)」という特殊な加工によって表皮や脂肪層を取り除く必要があります。

鞣しには、使用する薬品によって種類があり、革本来の風合いが楽しめる「タンニン鞣し」、低コストで高い耐久性を得られる「クローム鞣し」などと、それぞれに特長が異なります。とはいえ、それらは少々マニアックな世界となりますので、ここでは深入りしないでおきましょう。

天然皮革は動物の皮を使っているため、動物の種類と同じだけの種類があります。ここからは、その中でも代表的な「牛革」「豚革」についてご紹介します。

牛革(カウレザー)

天然皮革の中で最も一般的なのが牛革です。耐久性が高く流通量も多いため、鞄や財布からソファーなどのインテリアまで、幅広い用途に使われています。しかし、国内での牛革生産量は非常に少なく、そのほとんどを外国からの輸入に頼っています。そのため、数少ない国内生産の牛革を用いたものは比較的高価になります。

豚革(ピッグレザー)

牛革に次いでよく知られているのが豚革です。軽くて通気性が良い一方、毛穴などが目立ちやすい特徴もあるため、ライニング(鞄や財布の内側)によく使われる傾向にあります。牛革と異なり国内での生産量が多く、国産のものでも比較的安価に入手が可能です。

合成皮革(フェイクレザー)とは?

本革に似せて人工的に作ったものが「合成皮革」です。人工素材であるため、天然皮革と違って定期的なお手入れが必要なく、気軽に使える点がメリットです。

その一方、合成素材に多く使われるポリウレタンは経年によって劣化してしまう素材のため、何年も使っていると表面がポロポロと剥がれてきてしまうデメリットも存在します。

かつては「フェイクレザー」と呼ばれることが多かったですが、「フェイク(偽物)」という言葉の響きが良くないことから、最近では「シンセティックレザー」「アーティフィシャルレザー」などと呼ばれるようになりました。それぞれで厳密には定義が異なるようですが、混用されているのが実情です。

ヴィーガンレザーとは?

天然皮革を作るには動物の犠牲が、合成皮革を作るためには石油資源がそれぞれ必要で、環境に負荷がかかります。そのため、地球環境を守るSDGsの達成に向けて近年注目されているのが、「ヴィーガンレザー」です。

ヴィーガンとはもともと「完全菜食主義」を意味する言葉で、そこから植物性資源を使って作られたレザー素材を指す用語として定着しました。製造にあたって動物の犠牲も石油資源の乱用も生じないため、地球に優しい新しい素材として数を増やしています。

しかし、原料が植物性である点以外は合成皮革と同じなので、経年による剥がれなどの劣化は避けられません。

まとめ

ひとくちにレザーと言っても、その種類はさまざまです。

何年も使って味を出したいのであれば「天然皮革」、安価で手軽に楽しみたいのであれば「合成皮革」、環境に配慮するなら「ヴィーガンレザー」といったように、需要や用途に応じて適切なものを選ぶことが大切です。

今回ご紹介したことを参考に、ぜひ自分に合ったレザー製品を選んでみてください。




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