無地Tの代名詞的存在、GILDAN〔ギルダン〕

U.S.Aから届けられる音楽に、誰もが熱狂したはずだ。
ブルースとカントリーをミックスしたようなザ・バンドの音にヤられ、レナード・コーエンの文学的な楽曲に共感した者も多かったにちがいない。
ニール・ヤングはもはや伝説だし、ジャスティン・ビーバーの人気といったらもう狂気に近い。
ただ、あまり知られていないのは彼らがカナダ出身ということだ。
そして、カナダに本拠地を置くギルダンもまた、彼らのようにカナダから世界へと羽ばたいたブランドである。

今やアメリカ人のほとんどが袖を通すTシャツ


ギルダン社が誕生したのは1984年。名だたる老舗下着メーカーと比べるとその歴史は思いのほか浅い。
ただ、彼らのTシャツは、今や北米(アメリカ・カナダ)ナンバー1の販売実績を誇る。
その数、およそ7億枚。
Tシャツ大国アメリカの国民たちは、ほとんどが袖を通しているといっても決して言い過ぎではなく、まさに生活の一部となっている。
認知度でいえば、おそらくポップの王様やソウルの女王にだって引けを取らないかもしれない。

アメリカを感じたい人も、自由を感じたい人も。


アメリカメイドにこだわる気概も好感がもてる。その大半は質の高い米綿がベース。
18番単と太く撚った、ドライなタッチを特徴とするオープンエンド糸を織っていくアメリカンフィットの定番は、風合いが往年のアメリカTそのもの。
だからこそ、メイドインU.S.Aに淡き憧れを抱いてきた大人たちにはことさら響くにちがいない。






近年では、日本人の体型に留意したジャパンフィットも誕生。
ウルトラコットンを使用した中肉厚の生地は、アメリカンフィットと比べ肌触りがよく、シワになりにくいのも頻繁に袖を通したくなる要因だろう。
ソフトフィットは、30番単と細めの糸で、優しいタッチを特徴とするリングスパン糸を採用している。
そのため、軽く着心地も実に優しい。しかも、使われているのはエコテックス規格という厳しい検査基準をクリアした、有害物質を使わない安心安全なものばかりだ。









今着ているTシャツ、ひょっとしたらギルダンかも


日本では、昨今徐々に認知度を高めつつある。
いや、ひょっとしたら気づかずに着ている人だっているかもしれない。
ジ・アケイシャ・ストレインやリンキンパークなど、名だたるミュージシャンのバンドT生地を担い、アンダーアーマーやニューバランスの生産にも関与。
プリント用ボディとして多くの企業やブランドが率先してギルダンのボディを採用している事実を踏まえれば、それもあながち間違いではない。
彼らの名声はアメリカ大陸を飛び出し、今やヨーロッパ、中東、オセアニアにまで広がっている。
その勢いは、まるでカナダのプログレ・ロックの代表格であるラッシュを思い起こさせる。となれば、もはや世界中を虜にする日も近いかも!?





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