型崩れなし! コスパ良し! United Athle〔ユナイテッド・アスレ〕

型崩れなし! コスパ良し! United Athle〔ユナイテッド・アスレ〕

木曜日
メンズ服にはミリタリーをベースとしたアイテムがまあ多い。ピーコートやダッフルコートは言うに及ばず、英国のスーチングなどで見られる定番のネイビーブレザーは、英国海軍フリゲート艦「ブレザー」号の乗員の制服に由来する。日本が世界に誇るカットソーブランド、ユナイテッドアスレ。実は彼らの背景にあるのもまた、ミリタリーである。

脈々と流れるモノ作りへの真摯な姿勢。その原点はミリタリー服

1998年に誕生したユナイテッドアスレ。その母体となるのが、愛知県名古屋市を拠点とするキャブ株式会社である。’30年に創業し、’47年にはアメリカ軍の放出品の取り扱いを開始。第二次世界大戦が集結したのは’45年、英国キッズたちが普段着として袖を通し始めたのが’50年代後半であること考えると、その先見性は相当なものだ。とはいえ、当時はファッションとして捉えてはいなかっただろうけれど。やがて、供給量が減少傾向になったのをうけ、今度はオリジナルのミリタリー服の製作に取りかかる。‘60年代に入り自社工場を開業。これまでの経験やノウハウを活かし、米軍の極寒地用フライトジャケットを参考に“キャブ・カストロコート”を発表する。これがまあ売れた売れた(今見てもなかなかどうしてしっくりくる)。その成功が、本格ミリタリーウェアの量産、そしてワークウェアの生産の転機となる。と、同時に中国においてカットソーの製作もこの時期から開始されるのだ。

アメリカへの強い憧れから誕生した屈強な一枚

長い年月によって培われてきた生産背景があるからこそ、ユナイテッドアスレのタフネスなTシャツは生まれたといえるかもしれない。ただ、今日まで同社のTシャツがクオリティを担保しながら認知度を高めたのは、根底にアメリカへの憧憬があったからだろう。メイドインU.S.Aのクオリティを越え、リーズナブルに提供しようと徹底した品質管理を行い、成功と失敗を繰り返しながらやがて’98年にブランド化。そして、2002年にはフラッグシップモデル、5942プレミアムTシャツを誕生させるに至る。6.2オンスのやや肉厚な生地に使用しているのは、綿花の未成熟な部分を取り除き良質な綿花のみを使用したコーマ糸。毛羽立ちが少なく肌触りも実に心地いい。その上、縫製前に生地を水洗いし乾燥させるひと手間を加えることで、製品後の縮みや型崩れを未然に防いでいる。どれだけ洗濯を繰り返してもそう簡単に首回りがヨレることはない。

好みに合わせて選べる多彩な選択肢

5942ではやや生地が厚いという人には、5.6オンスの5001がいいだろう。アクティブシーンでは、UVカット付きのドライタッチで機能的な5900がちょうどいい。生地の柔らかさや発色の良さにこだわるのであれば、5088が理想的だ。とまあ、とにかく好みに合わせて様々なモデルが今はラインナップされている。しかも、そのどれもがS〜XXXLまで揃う。わがままボディが気になりだしてきた大人にもきっと嬉しいはずだ。シリアスな状況を想定して作られたミリタリー物にはやはり安心感があるし、醸し出す男らしさに理想を見る。確かに、このTシャツ一枚にその面影は微塵も感じられないけれど、そのガシッとした着心地と安心感には、きっと誰もが「なるほど」とうなずくに違いない。
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