思い出さえも染め上げる。EVERY DENIMの#popupfactoryに参加してきました

以前「白Tシャツは“消耗品”である」と書きました。
参考:【NUMBERTEE着用レビュー】夏に着たい、品のあるビッグT
夏はトップス、春や秋はジャケットやカーディガンなどインナーとして。
簡単に清潔感を出せる便利なアイテムですが、その白さゆえに汚れが目立つ。
どうしても一着を大切に長く着る…というのはなかなか難しいのも事実です。
もちろん処分してしまうのも一つの手ではあるのですが「なんだかもったいない気がする」という方もきっと多いのではないでしょうか。
プレゼントで頂いたものなど、何か思い入れのあるTシャツであれば、なおさら。
今回は、そんな着なくなってしまったTシャツを蘇らせてくれるイベントが開催されると聞き、お邪魔してきました。
皆さんにもイベントの模様を少しだけお届けできればと思います。

瀬戸内のデニムブランド「EVERY DENIM」が主催

イベントを主催するのは、瀬戸内発のデニムブランドEVERY DENIM。
2014年冬、クラウドファンディングで集めた資金をもとに実の兄弟である山脇耀平と島田舜介の両氏によって立ち上げられた同ブランド。
作り手の想いを直接届けたい。そのために実店舗は持たず、オンラインと各地でのイベントを中心に販売されています。
卸売もされていないそう。今年の春から秋にかけては、全国をキャラバンで周りながら販売する「移動型販売」という新たな小売の形にも挑戦しています。今後、大注目のブランドです。
参考:EVERY DENIM 公式サイト

会場は、hotel koé tokyo

会場はなんと渋谷の一等地に構える「hotel koé tokyo」。ステイ/ファッション/ミュージック&フードという3つのキーワードを軸にした“複合型”の宿泊施設になっており、1Fはカフェ、2Fはアパレルブランドkoeのショップ、3Fはホテルになっています。洗練された雰囲気におののきつつも、まずは受付を済ませるため2Fのkoe shopへ。階段を上がろうとすると今回のイベントに合わせたパネルの展示が。なかなか普段知ることのないデニムづくりの裏側を垣間見ることができます。

EVERY DENIMの製品を展示

受付を済ませ、koe内を散策しているとあるものを発見。
そう、EVERY DENIMの製品たちです。今回は、即売ではなく、展示と受注を行っているとのことでした。
“店舗をもたない”だけになかなかお目にかかることが難しいのですが、こうして実際に見て、触れる機会があるのは嬉しいですね。新作だというデニムシャツも非常にクリーンな印象。
ついつい僕も欲しくなってしまいました。

インディゴ染めワークショップ #popupfactory

ほどなくすると、開始時間に。簡単にレクチャーを受けると、いよいよ実際に体験へ。こちらが今回使用するインディゴの染料。黒に近い、深いブルーの色味がギラギラと光を反射しているのがお分かりいただけるでしょうか。
私たちが普段履いているデニムもこのインディゴ染料を使って染められています。いよいよ持参した白Tシャツを染料に漬けてみると、染料が染み込んだ部分が緑色に。
ちょっとびっくり。なんでも、最初は緑の部分が空気と触れ合うことで少しずつ青に変化していくのだとか。
数十秒もすると、ご覧の通り色の変化が始まります。浸けて、絞って、空気に触れさせて…という作業を何度か繰り返すことで、繊維に色を定着させていきます。回数が多い方がより深い色味に仕上がるということだったので、僕も頑張ってたくさん染めてきましたよ。

染めで生まれ変わった白Tシャツ

実際に染めたTシャツをBefore・Afterで比較してみましょう。今回、染めたのは僕自身が1年ほど前に購入したブルックス・ブラザーズの白Tシャツ。

- Before

生地の質感もよく、夏場にはかなりの頻度で着用していたこちらのTシャツ。そのためか、写真では伝わりづらいのですが、皮脂などにより黄ばみがところどころみられるように。特に肌に触れる首元は顕著にあらわれています。さぁ、これがどんなふうに生まれ変わるのでしょうか。

- After

インディゴ染め後のTシャツがこちら。
どうでしょう、ぱっと見てお分かりになるとおり、深い青色に染まっています。染めの回数を増やすほど、より濃く深い色味に。 シミや黄ばみといったレベルであれば、こうした方法で甦らせることができそうです。単なるブルーとも、ネイビーとも少し違う複雑な藍色の色味。とくに黄ばみのきになっていた首元までバッチリ染まっています。黄ばみの上から青色が入り、ほとんど気にならない状態に。
染めた染料はデニムと同じように少しずつ色落ちが楽しめるそうなので、また改めて着込んでみようと思います。

愛着をもって服を着る

大量生産、大量消費の時代。ただ“見た目”という部分だけを求めれば、ファストファッションでなんでも揃ってしまう今日ですが、 やっぱり自分の思い入れを持ったものを長く使うというのは、それだけでなんだか気分が良くなる気がします。
今回はインディゴを用いましたが、市販で手に入る染料を購入すれば、ご自宅でも染めることができるとのこと。
皆さんもTシャツやシャツなど、汚れてしまったというものがあれば、ぜひ“染め”を試してみてはいかがでしょうか?アレンジとして試してみるのもおすすめです。





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